TortoiseCVS を使った cvs.sourceforge.jpへのアクセス方法

はじめに

このドキュメントは,Windows 環境において TortoiseCVS を使ってcvs.sourceforge.jp へ CVS アクセスする方法を記したものです。

CVS とはネットワーク上で動作するバージョン管理システムであり,多人数がネットワーク上でファイル群を編集する際に非常に強力なツールです。対象となるファイルそのものや更新履歴等をサーバ上で管理し,各ユーザはそのコピーをそれぞれのコンピュータ上にダウンロードして修正,追加し,その結果をサーバへアップロードします。

このドキュメントの内容をよりよく理解するために,参考リンクに挙げられているリンク先の内容を読んでおくことをお薦めします。

準備

SourceForge.jp への登録

SourceForge.jp へユーザ登録をし,その後 OpenOffice.org ドキュメントプロジェクトの開発メンバになります。

詳しくはこちらを参照ください。

メーリングリストの購読

すでに,doc@ja.openoffice.org または translate@ja.openoffice.org を購読していると思います。これに加えて openoffice-docj-cvs@lists.sourceforge.jp を購読しましょう。SourceForge.jp へログインした後,OpenOffice.orgドキュメントプロジェクトのメーリングリストのページに行き,購読の登録をします。このメーリングリストは,ドキュメントプロジェクトの CVS で管理するファイルの内容が変更されたときに,その変更の通知をメールで受け取るためのものです。

TortoiseCVS のダウンロードとインストール

TortoiseCVS のダウンロードページから,TortoiseCVS(Stable:安定版)をダウンロードします。ダウンロードページにて,"Stable (for deployment) - TortoiseCVS*-*-*.exe"(*-*-*はバージョン名)と安定版がダウンロードできるサーバへのリンクがありますので,クリックします。すると,いくつかのミラーサーバのリストがあるページに行きますので,適当なサーバを選んび"Download"の欄のアイコンをクリックし,プログラムをダウンロードします。なお,TortoiseCVS のホームページはhttp://www.tortoisecvs.org/です。2003年2月現在での安定版はこちら

TortoiseCVS のインストール画面 ダウンロードした実行ファイル"TortoiseCVS-*-*-*.exe"をダブルクリックしてインストールを開始します。インストール開始画面で"Next"を押すと,右図のような画面が出ます。ここで TortoiseCVS をインストールするフォルダを選択できます。問題がなければデフォルトの設定の"C:¥Program Files¥TortoiseCVS"を指定しましょう。

"Next"を押してインストールしましょう。インストールが終了した後,"Finish"ボタンを押してコンピュータを再起動します。

再起動の後,デスクトップ上のどこかで右クリックしてみましょう。

TortoiseCVS のメニュー メニューの中に,TortoiseCVS アイコンの亀がいるのが確認できます。


Putty のダウンロード

PuTTY のダウンロードページから,"latest release version"の"For Windows 95, 98, ME, NT, 2000 and XP on Intel x86"にある PuTTY,Plink,Pageant,PuTTYgen をそれぞれダウンロードします。なお,PuTTY のホームページはhttp://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/です。

PuTTY 関連のプログラムはそれぞれ単体の実行ファイルで動作しますので,インストールの作業は必要ありません。なにか適当なフォルダをつくって,そこに実行ファイルをまとめて入れておきましょう。ここでは"C:¥Program Files¥PuTTY"に実行ファイルを入れておくことにします。

鍵の作成と登録

鍵の作成

"puttygen.exe"を実行して秘密鍵(private key)と公開鍵(public key)のペアを作成します。さきほどダウンロードした"puttygen.exe"をダブルクリックして実行しましょう。上記の例では"C:¥Program Files¥PuTTY¥puttygen.exe"になります。

puttygen.exe の画面 "puttygen.exe"を実行すると右図のようなウィンドウが出ます。


"Generate"をクリックして鍵を作成します。ウィンドウ内でマウスをぐるぐるすると鍵が作成されますので,ぐるぐるしましょう。ぼーっと待ってても鍵はできません...

puttygen.exe で鍵を作った画面 鍵ができました。


鍵ができたらパスフレーズを"Key passphrase:"の欄に入力します。パスフレーズとしては,合計 20 文字程度となる単語,文章の組合せが良いでしょう。秘密鍵を使用する時にこのパスフレーズが必要となりますので,忘れないようにしてください。"Confirm passphrase:"にもう一度同じパスフレーズを入力しましょう。パスフレーズを入力したら,"Save privage key"をクリックして秘密鍵を保存します。他のユーザから見えない適当な場所に保存しましょう。ここでは,"C:¥keys¥private.ppk"に保存したとします。

"Public key for pasting into authorized_keys file:"の欄に表示されている,"1023"から始まる文字列が公開鍵です。ここでは,"puttygen.exe"のウィンドウはそのままにして,次のステップへ進みましょう。

公開鍵が分からなくなったら:
もし puttygen.exe のウィンドウを閉じてしまったり,他の何かの要因で公開鍵の内容が分からなくなってしまっても問題ありません。"puttygen.exe"を起動し,"Load"ボタンを押します。すると秘密鍵を指定する画面が出ますので,作った秘密鍵を指定します。次に秘密鍵に対するパスフレーズを入力する画面になりますので,秘密鍵を保存したときに入力したパスフレーズを入力し,"OK"を押します。すると,指定した秘密鍵に対応する公開鍵が表示されます。

SourceForge.jp への公開鍵の登録

SourceForge.jp へ公開鍵を登録します。SourceForge.jp にログインし,"アカウント管理"ページを開きます。このページの一番下にある,"鍵の編集"をクリックします。なおこの項目は,何かのプロジェクトに参加していないと現れません。

"puttygen.exe"の画面に表示されている公開鍵(テキストボックス内全ての文字列)をマウスでドラッグしてコピーします。それを鍵の編集ページのテキストボックスにペーストします。"更新"ボタンを押します。

更新ボタンを押すとアカウント管理ページへと戻りますので,そこで"鍵の数"が増えていることを確認します。鍵がサーバへ登録されるまでに数分かかりますので,ここでコーヒブレイクしましょう。

詳しくはこちらを参照

PuTTY の設定

Pageant の設定

秘密鍵のパスフレーズは文字数が長いため,毎回入力するのが面倒です。タスクトレイに常駐するプログラムに鍵を登録し,手間を省きましょう。

"pageant.exe"をダブルクリックして実行します。実行しても一見何も起きませんが,タスクトレイにシルクハットをかぶったモニタ(?)が現れます。

pageant.exe のタスクトレイ上のアイコン こいつを右クリックし,"Add Key"を選択します。


pageant.exe の鍵選択画面 秘密鍵を選択する画面が出ますので,さきほど保存した秘密鍵を指定します。


pageant.exe の鍵選択画面 次にパスフレーズの入力を求められますので,パスフレーズを入力し,"OK"を押します。


これで秘密鍵が"Pageant"に登録されました。

秘密鍵のセキュリティ:
Pageant に秘密鍵を登録した状態では,パスフレーズを知らなくても誰でも鍵が使えます。そのため PC の前から離れるときは"必ず" Pageant を終了するか,鍵の登録を解除してください。

PuTTY の設定と接続テスト

公開鍵が SourceForge.jp に登録されたかどうか確認するため,PuTTY で SourceForge.jp のシェルサーバへ接続してみましょう。"putty.exe"をダブルクリックして起動します。

putty.exe の画面 "Host Name"に"shells.sourceforge.jp"と入力し,"Protocol:"として"SSH"を選択します。次に"Open"を押して接続します。


host key の登録画面 そのサーバへの接続がはじめての場合,"host key"を登録するかどうか聞かれますので,"はい(Y)"を選択します。


PuTTY のユーザ名入力画面 黒いウィンドウに"login as:"と出ますので,SourceForge.jp のあなたのログイン名を入力します。


PuTTY でログインした画面 SourceForge.jp のシェルサーバへログインできました。公開鍵がサーバに登録されていることが確認されました。右上の X ボタンを押して,PuTTY を終了させましょう。

次に,同様にして CVS サーバへ接続します。再び"putty.exe"を起動します。今度は,"Host Name"に "cvs.sourceforge.jp"と入力し,"Protocol:"に"SSH"を選択して"Open"を押します。シェルサーバへ接続したときと同様に,"host key"を登録するかどうか聞かれますので,"はい(Y)"と答えます。"login as:"と黒い画面に出ますので,ログイン名を入力します。すると,ウィンドウが一瞬で消えてしまいますが,これが正常な動作です。

cvs.sourceforge.jp へ一度接続する理由:
上記の cvs.sourceforge.jp へ一度接続する作業は必須です。もしここで接続せずに下記の TortoiseCVS + Plink での接続を実行するとエラーが起きます。これは,はじめて接続する場合に host key を登録するかどうかの問い合わせが出されますが,この問い合わせのダイアログが TortoiseCVS への入力になってしまうためです。

TortoiseCVS を使った CVS

TortoiseCVS の設定

TortoiseCVS の SSH に関する設定をします。デスクトップ上の何もないところで右クリックをします。出てきたメニューから"CVS" -> "Preferences..."を選択します。

TortoiseCVS の設定画面 TortoiseCVS の設定画面が出てきたら,SSH タブをクリックし,SSH に関する設定を行います。


TortoiseCVS の SSH に関する設定画面 ここで"SSH application:"に PuTTY の"plink.exe"を指定します。"Browse..."をクリックして"plink.exe"を指定します。


上記の例ですと,"C:¥Program Files¥PuTTY¥plink.exe"に Plink があります。

チェックアウト

まず,編集の対象となる CVS で管理されているファイル群のコピーを置くための作業用のフォルダを用意します。

作業用のフォルダへ移動し,チェックアウトしましょう。チェックアウトとは,CVS で管理されているファイル群をあなたのハードディスク上へコピーすることです。作業用のフォルダを開き,そこで右クリックをします。するとメニューに"CVS Checkout..."がありますので,選択します。

チェックアウトの設定画面 チェックアウトの設定画面が現れます。"Protocol"のプルダウンメニューを"Secure shell(:ext)"に,"Server"を"cvs.sourceforge.jp"に,"Repository directory"を"/cvsroot/openoffice-docj"に,"User name"を"SourceForge.jp のアカウント名"に,"Module"をチェックアウトしたいディレクトリ名に,それぞれ指定します(上記の設定をすると"CVSROOT:"の欄が":ext:ユーザ名@cvs.sourceforge.jp:/cvsroot/openoffice-docj"となっているはずです)。


あなたが修正したい,あるいは新しくファイルを追加したいと思っているディレクトリを"Module"に指定してください。CVS のディレクトリ構造については,http://cvs.sourceforge.jp/cgi-bin/viewcvs.cgi/openoffice-docjにて確認できます。ここではテスト用のディレクトリ,"test-cvs"を指定したとします。"OK"を押して,チェックアウトしましょう。

チェックアウト終了後の画面 test-cvs のチェックアウトが終了し,ファイルがダウンロードされました。


update,commit,add,add recursively

CVS を使ってファイルを管理するために,少なくとも次のコマンドを使えるようにしましょう。なお,それぞれのコマンドは CVS の作業用フォルダで(チェックアウトした後に)右クリックをするとメニューから選択できます。

update

作業用フォルダの中を最新の状態にします。誰かがサーバにあるファイルを更新した場合,あなたの作業用フォルダのファイルも更新されます。"commit"する前に"update"して,あなたが更新しようとしているファイルが他の人によって更新されていないか確認しましょう。

commit

あなたが作業用フォルダで行ったファイルの更新を,サーバへ反映させます。この時,どんな変更をなぜ行ったのか,"Comment"は必ず記入しましょう。

コメントの文字コード:
コメントには英語(もしくはローマ字)を使用してください。日本語は使わないでください。

add

新しく作ったファイルを追加します。

add recursively

新しく作ったファイルを再帰的に追加します。新しくフォルダを作り,そのフォルダ内にあるファイルをまとめて追加するときに便利です。ただし CVS の性質上,一度作ったフォルダを消去するのは面倒なので,メーリングリスト上で了解を得てからフォルダを作った方がいいでしょう。

実際に commit してみよう

テスト用のファイル 修正前 では実際にファイルを修正し,サーバへ commit してみましょう。ここでは,test-cvs フォルダにあるテスト用のファイル"testfile.txt"を編集してみましょう。


まず,テスト用のファイル"testfile.txt"をエディタで開きます。ドキュメントを作成する場合,日本語エンコーディングや改行コードに気をつけなければなりません。ここではそれらのことを考えなくても良いように,メモ帳で英語かつ改行無しで編集してみましょう。

日本語エンコーディングと改行コード:
OpenOffice-docj プロジェクトの CVS で管理されているファイルは,日本語エンコーディングは EUC で,改行コードは LF でなければなりません。

修正を加えたファイルを保存し,メモ帳を終了させます。

テスト用のファイル 修正後 修正されたファイルが緑から赤へ変化したのが確認できます。


修正をサーバへ"commit"しましょう。

Tortoise のメニューから commit を選択 "testfile.txt"ファイルの上にマウスポインタを持っていき,右クリックをします。出てきたメニューから"CVS Commit..."を選びます。


コミットログの入力画面 Comment を記入するのを忘れないようにしましょう。


commit 終了時の画面 サーバへ修正が反映されました。


さあ,これでめでたく OpenOffice.org ドキュメントプロジェクトの CVS にアクセスし,ファイルを修正,追加できるようになりました。あなたの OpenOffice.org へのより一層の貢献を期待します。

SSH のキータイプ

上記の方法では,SSH のキータイプは SSH protocol version 1 を使用しています。これは,PuTTY のデフォルトの設定が SSH protocol version 1 であり,操作手順を少なくするためです。なお,SourceForge.jp,PuTTY,TortoiseCVS すべて,RSA1(SSH protocol version 1),RSA,DSA(SSH protocol version 2)に対応しております。SSH protocol version 2 のキーを使用する場合,PuTTY で cvs.sourceforge.jp へ最初に接続する際に,SSH protocol version 2 を使うことを設定画面で指定し,Default Setting として保存する必要があります。

参考リンク


制作者:森元ゆ〜い(Uing@openoffice.org)
デザイン:小浦寛裕
$Id: tortoisecvs_sf.html,v 1.1 2004/04/13 11:44:56 minari0shu Exp $